2020年8月29日
インプラント治療におけるリスク・副作用について
1. インプラント治療は、保険適用外の治療です
2. インプラント治療は、顎の成長がおわられた方が適用となります。また、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方は、その期間中はインプラント手術を行いません。
3. 心臓疾患、骨粗鬆症、脳血管疾患などの方は、内科的な面からインプラント治療に適さないケースがあります。また、普段服薬しておられるお薬も治療に影響する場合があるので、治療前に歯科医師に申告してください。
4. インプラント治療は、外科手術を行う必要があります。手術後、痛み、腫れ、出血、知覚の異常が生じる場合があります。
5. 歯周病の発生リスクが高いとされる糖尿病の方、口腔内の衛生状態の悪い方、喫煙者の方は、免疫力や抵抗力が低下しやすいため事前に生活習慣の改善・治療が必要な場合があります。
6. インプラント治療では、歯科局所麻酔を行いますが、ご希望があれば静脈内鎮痛法を行うことも可能です。
7. インプラント治療は、顎の骨に穴をあけて人工の歯根を埋め込みその上に人工の歯を被せるため、インプラント体が骨に結合するまでに数ヶ月要します。また、インプラント体を埋め込む骨の厚みを増やす手術を行う場合は、さらに期間を必要とします。
8. インプラント手術の際に下顎神経に触れた、もしくは近かったなどの影響により、下歯槽神経の損傷(知覚異常や鈍麻)を起こす場合があります。もしインプラントによる神経の圧迫・損傷・切断が起きた場合は、インプラントを撤去します。状況によっては、経過を見る場合や、内服薬で治療を行う場合もあります。
9. 歯がない箇所のリカバリー治療では、欠損箇所のみの治療ではなく、全体の噛み合わせを考慮した治療が必要になります。
10. インプラント治療後は、磨き残しのプラークが原因のインプラント周囲炎になる可能性があります。定期検診とメインテナンスを継続して口腔内の衛生状態を清潔に保つ必要があります。インプラントは人工物であるためむし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎のリスクがあるので日ごろから丁寧なメインテナンスが必要です。
自由診療の一般的なリスクと副作用
2018年に改正された厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、自由診療(自費診療)に係るリスクや副作用を患者様に提供することが求められています。インプラントもこれに該当します。インプラント治療には大きなメリットがあることを理解しつつ、全ての医療と同様に潜在的なリスクや副作用があることをご理解頂くことが重要です。
検討される方は、担当医師にご相談ください。
※これらのリスクや副作用はすべての方に該当するわけではありません。